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2006年08月07日

[第13話]スイッチは『ながら』で入れりゃ作業者も

スイッチは『ながら』で入れりゃ作業者も、
 もっと楽に多くの機械を使うことができます。

 で、この子守しながら洗濯しながら炊事しながら、というのはこれみんな「ながら」が付いておる。この「ながら作業」というのも、工程に沿って仕事していくうえで大事になってくる。
 この「ながら」というのはわれわれで言っておるのは、歩きながらチョイとボタン触ればそれでスイッチが入って作動する、機械にセットしたら次の機械に行く途中でスイッチ入れて、もう次の仕事をやりなさいというのを「ながら作業」といっておるんです。
 なのにある会社行ったら、見ながらボタン押すのが「ながらボタン」だと言っとる(笑)。まだこれなんかは機械の真正面でボタン見とってくれりゃいいけども、ボタン押すと「どうやって動いとるだろうか」なんて言って中のぞきながらボタン押しとるのがおる。こりゃもう一番いかん「ながら」でね。
 それから機械によっちゃ、油はねたりして危険なやつがあるので、安全ドアを付ける。で、そのドア閉めたらそれでスイッチが入ってくれりゃいいんだけども、安全のためにドアを閉めてそれから両手押しボタンを押すようになっとる。なかには何でも機械は危険だという頭があるのかもしれんが、油もはねん、手を突っ込もうにも届かんようなやつまでこの安全ドアを付けとる。それ作っとるメーカーは、自分とこがよっぽどいなかなもんだから、ヘビやトリでも飛び込んできた時のことを考えとるんだろうかね。そんなドア一枚だって高くつくんですからね。
 で、目の前でボタン押して動きだすというと、今度はこれ見とるほうが面白くなっちゃう。どうかすりゃ、次の工程に行かんようになってしまう。まだ面白がって見とるうちはケガせんでいいけども、もしどうかして「あっ、しまった」となって手を突っ込まれたり油かぶられてケガされたら、こりゃもう大変なことになる。
 だから「なるべく機械の前では、スイッチを押しちゃいけませんよ」と言っておるんです。我々のところでは、次の機械へ二歩あるいたところでスイッチを入れるようにしとります。
 それからスイッチなんていうものは、力入れて押したからといってモーターが張り切って速く回ってくれるかというと、そうじゃない。ちょっと触りゃ回るやつを、力入れて押さんというと仕事した気にならん、という作業者が世の中にはいっぱいおる。こっちにしてみりゃ、力入れて押すと給料上るのかと思うんだがね。
 そういうのには監督者が作業者の動きにニンベンを付けてやって、「そんなの力入れて押さんでもいいんだよ」と言って教えてやればいいんです。それから「機械見とるからといって、正直に回るんでもなんでもない」と。見とらんと何するか分からんのは、こりゃ人間の方なんでね(笑)、自分が見とられんとええ加減なことやるっていう気持があるせいかもしれんが、「オレも機械もおんなじじゃないか」なんて思って、「本当に回るだろうか」なんて顔して、機械の様子見たりしとることが、現実にはちょくちょくあります。

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