HOME >> クリーニング随筆「洗い放談」 >> vol.9「業法改正論」

2006年08月06日

vol.9「業法改正論」

洗い放談
「業法改正論」


 ◎クリーニング業の第二条(定義)に「この法律でクリーニング業とは、溶剤または洗剤を使用して、衣類その他の繊維製品または皮革製品を原型のまま洗たくすることを営業とすることをいう」とある。  加賀温泉郷といえば情緒豊かなことで知られる。芸者のサービスより宿の女中さんのサービスのほうが格調が高いことでも有名。つまり団体でいくと女中さんの数だけ一対一で割りあて不足分だけ芸者を呼ぶことになる。もっとも近年は売防法のにらみがきいて、これほど大たん不敵ではなくなったが、由由恋愛は法のあずかり知るところではない。  この温泉地に腰まき、ズロース、パンティ、足袋の四品目専門のクリーニング業者ならぬ業者がいる。


 ◎普通こういう品目はあまりクリーニング屋には出ないものである。だからといって洗剤を使って原型のまま洗たくすることをもって業とする以上、クリーニング業であり、地もとの業者がモグリだといいたくなるのも当然だ。
 しかもバカにならぬもので、四季を通じコンスタントに仕事があり、月に五万円以上の水掲げをしているものも少なくない。パンティの料金がいくらかは聞きもらしたが、腰まきなどはアイロン仕上げつき五〇円というからカッターシャツなみである。
 保健所がこれを見のがしにしているわけではなく、時には抜き打ち立ち入り検査もやるらしい。すると、しわがればあさんが出てきて「あんたなにいっとる。地蔵はんのおさい銭をかせいどるのに、違反もくそもあるものか。そんなこといっとると今にバチが当るから」とくる。こんなわけでおいそれとモグリ征伐もできかねているようである。
 だがこの腰まき、パンティ外交員となると、バァはんの息子らしいのが大風呂敷でクリーニング物を旅館の裏口から運び出している。
 こうなると、第二条「なんびとといえども溶剤または…」としないかぎり、地蔵はんのミ堂に逃げこむ業者が後を絶たぬことに相成る次第である。

著作:全国ドライ新聞社

「」の関連ブログを読む

「」の 関連エントリーはありません

このブログは、トラックバック大歓迎!がポリシーです。
トラックバックを受け取られた方のサイトは全て訪問し「blogランキング」への投票も行っています。もし、ご迷惑となりましたら削除してください。トラバ返しは大歓迎です!

【クリーニング随筆「洗い放談」の最新記事】

006クリーニング随筆「洗い放談」 ・vol.9「業法改正論」
◆宅配&外交営業の専門紙「デリモア」 おたのしみに(年間購読3,150円)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.zendora.co.jp/mt/mt-tb.cgi/482

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ニュースヘッドライン話題のニュース全ドラ新聞・主張全ドラ新聞・旬刊寸評全ドラ新聞・主幹余話全ドラ新聞・取材余話大野耐一かく語りきクリーニング随筆「洗い放談」テレビ・ラジオ・新聞・雑誌